成績がよくなる心の使い方 その4          将来について考えてみる 

“真剣勝負”の場を作れ 綿密な計画をたてよう

大切なムードと環境づくり

『自分の持っている能力を最大限に発揮して、志望校合格を達成したい』と、多くの生徒たちは望んでいます。

しかし、私の知人である加藤昭典君(仮名)のように子どもの頃からの夢であった志望校に、うまく合格できたケースはそんなに多くないでしょう。

でもあきらめないで下さい。キミも彼が実践した必勝法を参考にすれば、志望校の関門突破はユメではなくなります。

現に、昭典君はちょっとした工夫によって自分の心のエネルギーを燃やし、成功へ向けてスタートダッシュし、そして最後までねばり強く、受験勉強に取り組んでいけるような自分をつくりあげたのです。

まず、ムードと環境づくりから彼の勉強への取り組みはスタートしました。

彼はまっ先に、自分の勉強部屋をかたづけました。
マンガ本や雑誌はすべて捨て、机の上には受験勉強に必要な教科書、ノートだけをきちんと並べました。

部屋のカーテンも、気持ちが明るくなり落ちつくうすいピンク色にとりかえ、じゅうたんも部屋へ入ると気持ちがスッキリとするように、ブルーのものにしました。

また壁にはってあった歌手や映画スターのポスターもはがし、入試までの学習計画表と決意文、志望校の写真をはりつけたのです。

机の上に自分の大好きなバラの花をいけました。

そのあとで、すっきりとかたづいた机にむかい、自分の将来について、じっくりと考えたのです。

「ぼくは将来どんなことをしたいのか。どんな人生をおくりたいのか。
さらに、自分のユメを実現させるために、今、何をしなければならないか」と。

その点をはっきりと自覚して彼は入試までの受験勉強の計画表をつくりました。

また志望校(私立)へ自分で見学へ出向き、運動場や教室を見てまわり、
受付で前年度の入試案内パンフレットをもらってきました。

帰りには校門前で、ガッツポーズの写真までとったのです。
彼は学習計画表のそばに志望校の写真やパンフレットなどをはりました。

志望校がはっきりしてくると、その高校に入学したいという実現欲求がグンと大きくなってきます。

そして自分のつくった計画表や、高校の写真やパンフレットによって自分の全エネルギーを燃焼させ、合格をめざして突き進んでいこうという気持ちが大きくわきあがってきます。

人間のすばらしさはここにあります。
気力が充実し心が燃えるのは、ひとつの目標に向かって突進してきる時です。

だからこそ、入試をひかえて受験勉強に励む生徒諸君は、まず勉強に集中できる雰囲気を自分でつくり出さねばなりません。

キミの勉強部屋を『真剣勝負の場』にふさわしい環境にすることによって、キミの潜在意識の力がうまく引き出され、合格につながる道をまっすぐに歩みつ づけられるのです。